【旅ログ】島根(9.7→10) その1
少し前の話。
9月の初めに私は島根一人旅に出た。
旅立つきっかけをくれたのは吉野さん。松江で開催される茶風林さん主催の小泉八雲の朗読会に出ると聞き、悩まず島根行きを決めた。
いざ決めたら話は早い。そういう意味では迷いなき30代、トオコ。通訳案内士の勉強で得た島根知識をフル活用。松江に行くついでに足立美術館にもいけるし、念願の出雲での縁結びもできることに瞬時に気づいた。
もしかしたらこの旅、とても有意義な時間に出来るかもしれない。
これは上手く言葉に出来ないのだけど、なんとなく行くなら今しかないという気持ちが強かった。大袈裟かな?でもそういう直感って大事にすべきだと私は思っている。
そこには明確な理由が自分にあった。
私は1人になりたかったのだ。
この世で私の居場所は誰も知らない。
私だけが私の場所がわかる。
それくらい本当の意味で一人っきりになりたかった。
そうすることで、もしかしたら今の自分の足元を踏みしめて大地を感じることができるのではないかと思ったのだ。
早朝羽田に着いた私には迷いなんて微塵もなかった。
気持ちは飛行機の窓から見える青空のように澄んでいた。
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2019年9月6日 (晴)
米子~足立美術館~
早朝のANA便で早速私の旅テンションがアガる出来事があった。なんと後ろが仲良しサポーター友達だった。
それぞれ島根での行先が別れていたものの、米子までは一緒。こういう出会いもまた嬉しい。
米子といえばゲゲゲの鬼太郎。電車も鬼太郎推し(笑)
朝ののどかな田舎をガタゴト電車に揺られていざ、米子へ。
いつも東京で会ってるサポーター仲間なのに旅の途中でこうやって話しているとなんだかいつもより濃密でゆったりとした時間を過ごしている気分になるから旅とは不思議なものやね。
友達二人は特急やくもに乗り込み出雲へ向かい、私はこの旅の大きな目的5つのうちの1つ、足立美術館へ。
ただし。
早朝始発便で空腹〜ということでインスタで見つけたフルーツが美味しい喫茶店へ!!
米子の朝ごはん
目的地は米子駅から15分ほど歩いて市民図書館の横にある喫茶店フルーツハタノさん。本当は開店まで10分あったのに、お店の方のご好意で入れて下さり、感謝。近くの岡山は晴れの国と言うけれどこの日の米子も負けないピーカン晴れ!!とても暑くて体力も奪われていたので助かった。
お腹を体に優しい糖分で満たして、いざ足立美術館!!!
と意気込んで米子駅に向かったものの、時刻表を調べなかった私は失敗。なんと次の電車まで50分。山手線の便利さに慣れてしまったため身についてしまった無計画さを反省。とはいえ私も旅慣れたもので、この時間を使って名物白バラ牛乳とパンを購入。
駅のベンチに座ってこんなゆっくりするの、いつぶりだろう。
安来まで1駅(といってもそこそこ距離はある)揺られて駅からシャトルバスに乗り込んで足立美術館へ。
足立美術館はずっと行きたいと願っていた美術感だった。大学2回生の時に小堀遠州の庭園を研究テーマにしていた頃から気になっていた。どんな空間なのだろう?こんな雄大な庭、行ってみたいに決まってる!!
そして実際この光景が目の前に広がって立ち止まってしまった。
青空にその下に広がる山々。吹き抜ける風が優しくてまるで絵画の中を生きているような気分になった。
もちろん展覧会もじっくり楽しんできた。今回は横山大観メインの展示。私のお気に入りは竹内栖鳳のコレクション。獅子をはじめ動物を描いた作品はとても素敵だった。
もっとゆっくりしたい気持ちだったが、実はこの日の酒林堂の公演に入る予定だったので私はここから松江に向かって移動開始。
酒林堂さんの朗読会のお話はまた別の記事にして、その日の夜のお話。
朗読会後はずっと飲みに行きたいねと言っていた友達と松江の駅で落ち合って老舗のバー山小舍へ。
既に22時を過ぎていたのでこの日はゆったりおしゃべりしながらお酒を酌み交わしていました。
気分もとても良くなり、カウンターでバーテンさんを交えて楽しく深夜までいい時間を過ごしました。
私が頂いたのは旬のフルーツ、シャインマスカットのフルーツカクテル。
友達が山陽の出身ということで色んな地元のお話を聞かせてもらっていたら、いちじくの話題に。実はいちじくが大好きな私。それを聞いていたバーテンさんがサービスで熟した美味しいいちじくを出してくれて…こういう出会いや交流があるからカウンターバーが大好き。
ホテルまでの帰りは思っていた以上に暗くて怖かったけれど、橋の上で夜空を仰いだら星がとても美しくて友達と感動。
星って綺麗だねー。
なぁんて酔っ払い2人でキャッキャした松江の夜。
朝から盛りだくさんだったけれど、一つ一つ自分の好きなものにじっくり触れて大切にできた1日だった。